孫子の兵法

千里なるも戦うべし

2018-01-30

 先日、ロボットが接客をするという「変なホテル」に泊まった。「初めてロボットがスタッフとして働いたホテル」として、ギネスにも登録されたというから、どんなに凄いのかと期待が膨らみ過ぎたのがいけなかったかもしれない・・・。
 こんな感じで、恐竜ロボットに出迎えられた。



 フロントにも恐竜ロボットがいて、多言語対応してくれるそうだ。外国人には良いのかもしれないが、日本語を話す人間にはあまりメリットなし。などと、「変なホテル」にケチをつけたいわけではない。むしろこうしたチャレンジングな取り組みを称賛したい。
 AIだ、ロボットだ、と言っても面白がる人ばかりではないだろうし、クレームも結構あるだろう。だが、近い将来、遅くとも10年、20年先にはこうしたロボットホテルが受け容れられるだろうし、必要とされるだろうと考えて取り組んでおられるのだろう。さすがHIS。今からやっておくからノウハウも貯まるだろうし、ロボット技術を持った人たちも集まって来るだろう。
 孫子は、

『戦いの地を知り、戦いの日を知らば、千里なるも戦うべし。戦いの地を知らず、戦いの日を知らざれば、左は右を救うこと能わず、右は左を救うこと能わず、前は後を救うこと能わず、後は前を救うこと能わず。』

 と説いた。戦闘地点も分かっており、戦闘開始の時期も分かっているなら、それが千里も離れた遠方であっても主導権を持って戦うことができる。千里なるも戦うべし。AIやロボット領域が戦場であり、時期としては5年から10年後、となったら多少先のことにはなるけれども、主導、先行してその戦場に向けて出発すべしだ。HISとしては、実績もノウハウもある旅行、宿泊、観光という領域とも絡む戦場だ。自社の強みも活かせて、時流にも乗っていける戦場を先回りして確保している感じだろう。
 それがビジョンとして示され、社内でコンセンサスを得ているから、今は苦労があっても、社員、スタッフがついてくる。まさに、孫子の兵法をビジネスで実践していると言える事例だ。ご苦労もあるだろうが、ホテルも増やしているようだし、是非頑張っていただきたい。
 孫子兵法家である私も負けずに、長期ビジョンを持ってチャレンジングに取り組んでいかねばと改めて思った。千里なるも戦うべし。

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