孫子の兵法

GAFAと孫子兵法

2018-10-03

 Google、Apple、Facebook、Amazon――すなわちGAFAと呼ばれるIT業界の四騎士について書かれた本を読んだ。ニューヨーク大学スターン経営大学院のスコット・ギャロウェイ教授による本だ。

  GAFA

 話題になっているので読まれた方もいるだろう。GAFAがいかに世界を支配し、彼らは何をしようとしているのか、それに対して一般庶民はどうすべきかが書かれている。本書だけでなく、日経新聞を読んでいれば毎日のようにこのGAFAについて、またGAFAの中のそれぞれの会社についての記事を読むことになる。私は特にAmazonに興味があるから、Amazonについて書かれた本は結構読んでいたりする。GAFAが何を考えているのかを孫子兵法家として研究しているのだ。
 孫子は、

『用兵の法は、十なれば則ち之を囲む。五なれば則ち之を攻む。倍すれば則ち之を分かつ。敵すれば則ち能く之と戦う。少なければ則ち能く之を逃る。若かざれば則ち能く之を避く。故に、小敵の堅なるは大敵の擒なり。』

 と、説いている。戦うためには、まず敵と味方の兵力差を把握しなければならない。おいおい、GAFAと戦う気なのか?気は確かか?と突っ込まれそうだが、もちろん「若かざれば則ち能く之を避く」ことも有りであり、GAFAがナンボのもんじゃい!と無鉄砲に突撃しないように「小敵の堅なるは大敵の擒なり」という孫子の警告も忘れてはならない。
 だが、孫子兵法家たる者、そう易々と尻尾を巻いて逃げるようなことはしない。相手が如何に強大であろうとも、戦いようはあるからだ。それを導くのもまた孫子の兵法である。
 孫子は、

『上兵は謀を伐つ。其の次は交を伐つ。其の次は兵を伐つ。其の下は城を攻む。城を攻むるの法は已むを得ざるが為なり。』

 と、教えてくれている。最上の戦い方は、敵の謀略、策謀を読んで無力化することだと。そのためにはまずGAFAの謀略、戦略、思考を知らなければならない。間違ってもGAFAの城を攻めるようなことをしてはならない。GAFAが得意とし、強みとしている本丸に竹やりを持って突撃するようなことはしない。
 そして孫子は、戦わずして勝つ道もことを教えてくれている。

『百戦百勝は、善の善なる者に非るなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。』

 スコット・ギャロウェイも書いているが、強大なGAFAとて永遠ではない。すでにFacebookあたりは綻びを見せ始めている。スコット・ギャロウェイはAppleへの評価が高いようだが、そのAppleも一時は潰れかかっていたくらいだ。たしかにその危機を乗り切って、スティーブ・ジョブズがすでにいないという点で弱みが少ないというのは当たっているかもしれない。
 私は孫子兵法家として、Amazonを一番警戒しているが、警戒すると同時に、『智将は務めて敵に食む』 べく、AmazonのサービスはAWSなどかなり利用している。
 さて、貴社でも、GAFAと戦うか逃げるかを孫子の兵法に照らして考えてみてはいかがだろうか。

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